【1型糖尿病の妊娠】妊娠初期の経過まとめ

妊娠〜産後

1型糖尿病の私が妊娠した時の記録をまとめました。

今回は妊娠判明〜初期の記録です。

医学的なことというよりは、当事者目線で『1型糖尿病合併妊娠の1事例』の経過を書きました。

医学的なことや個々のお身体のことについては主治医にご相談をお願いします!

妊娠したタイミング

私は、結婚して4年ほど経った時に第一子を妊娠しました。

2024年5月現在、妊娠8ヶ月で8月初旬に出産予定です。

妊活開始前に産婦人科を受診

夫が子供好きな人で、『いつか子供が欲しい』と話してくれていたので、結婚して少しした頃に1型糖尿病の妊娠出産を診ている産婦人科クリニックへ妊活について相談に行きました。

HbA1cや他の血液データを診ていただき、妊活開始OKの指示と、『妊娠がわかったらいつでも来ていいよ』と温かいお返事も頂いて安心して帰宅しました。

1型糖尿病の主治医にも相談して、血糖コントロールとしてはいつ妊娠しても大丈夫と許可をいただけたので一安心。

ちなみに、私が今も行っている糖質制限は、産婦人科を受診したこの時に教えていただいた食事方法です。

糖質制限を始めてからは、HbA1cが6%前半〜中盤だったものが5%後半に下がって経過していました。

妊娠発覚

私が妊娠に気づいたきっかけは味覚の変化でした。

何を口にしても苦く、好物ですら食べたら吐き気…

でもこの時はすぐに妊娠してるかも!とは思わなかったんですよね…

実は2年ほど前に多嚢胞性卵巣症候群があることが分かって、数日前に婦人科を受診したばかりでした。

その診察で経膣エコーを受けたのですが、何も写ってなかったんです。

吐き気がなかなかおさまらなかったので、一応妊娠検査薬を使ってから近所の内科へ行こうと思って調べたら、陽性反応が出ました。

まだエコーで写らないくらい初期だったんでしょうかね?

この時点で妊娠5週目でした。

つわりで水も飲めなくなり受診

妊娠検査薬で陽性が分かったので、すぐに妊活を始めるときに相談へ伺った産婦人科へ連絡しました。

平日は仕事なので週末に診察予約を入れていただき、あと数日耐えようと思っていたのですが…

何を食べても味が苦く、頭痛も始まり、数日後には水も飲めなくなりました。

このままだと脱水で体調を崩しかねないと思ったので、産婦人科へ連絡して急遽前倒しで診察することに。

その診察で胎嚢が確認できたので妊娠の確定診断が出ました。

この日は吐き気止めや鎮痛薬を処方してもらい、つわりの時の食事の仕方も教わって帰宅しました。

教わったおすすめの食品はこんな感じです。

  • バター(海苔巻きにすると食べやすい)
  • 乳脂肪分の高いアイス
  • シャーベット

少量でカロリーがとれるものや、インスリンを打つために糖質が多少入っているもの、溶けてしまうものなら吐いても出てきにくいものとして教わった食品たちです!

口に入れられるものを探す

産婦人科で教わった内容を試してみましたが、『いける!』と思ったのは乳脂肪分の高いアイスでした。

冷たいと口の中の苦みが何故か緩和されることや、咀嚼する必要がないので口の中にさえ入れてしまえば勝手に流れ込んでくれるところが楽で食べられた理由なのかなと今では思います。

他に口にできたものとしては、

  • 凍らせたヨーグルト
  • 冷やした茶碗蒸し
  • 冷奴
  • 無糖の炭酸水+レモン汁
  • ミントティー

冷たくて噛む必要がないもので、栄養補給のためある程度の糖質やタンパク質が含んだものを色々試して見つけた食品たちです。

水分については色々試しましたが、ミントティーや無糖の炭酸水にレモン汁を垂らしたものだと飲めることがわかりました。

妊娠初期は真冬だったこともあり、体が冷えた時はホットのミントティー、それ以外は炭酸水と使い分けていました。

余談ですが、つわり中はポテトフライが食べたくなるとよく聞きます。

ただ、1型糖尿病の私がほとんど食べられない状態から糖質の高いものを食べてしまうと血糖値が跳ね上がり、高血糖のせいで体調を崩す姿が容易に想像できました…

つわりの時も血糖値のことを考え続けないといけないのが地味にキツかったですね…

血糖値とインスリンの状況

食べられるもの、飲めるものが見つかってからはなんとか過ごせていましたが、一度に食べる量が小皿に少し乗る程度だったので、インスリンの打ち方に工夫が必要でした。

持効型のトレシーバは妊娠前と同じ量を打ち、食事の時に打っていたリスプロは食べたものや量に応じて調整して打っていました。

当時のインスリンの量と血糖値はこんな感じで経過していました。

  • インスリン:リスプロは1〜2単位ずつ様子を見ながら調節、トレシーバ9単位
  • 血糖値:食前60〜100mg/dL、食後1時間70〜140mg/dL台で経過。

HbA1cは、妊娠発覚時で5.7%、その後は5%前半で経過していました。

GAは妊娠発覚時で17.6%、その後は14%前半で経過していました。

1型糖尿病合併妊娠におけるつわりの乗り越え方

つわりの頃を振り返ると、つわりと戦いながら血糖コントロールをする必要があるので、生活の工夫がかなり必要だったなと思います。

私が行った工夫はこんな感じてす。

  • 食べられるもの、飲めるものを見つける。
  • つわりで減った食事量に合わせたインスリン量を特定する。
  • 低血糖が起きた時に食べられる補食を見つけておく。
  • 食べられるものを家族に共有しておく。
  • つわりがどこまで酷くなったら連絡すべきか主治医に確認しておく。

食事と血糖管理

つわりが重めの場合、私のように極端に食事量が減るため、いつも通りインスリンを打っていたら低血糖になるリスクが非常に高いです…

安全な血糖管理、妊娠管理のためにも、妊娠がわかったら1型糖尿病の主治医に連絡するのが大切です。

私の場合は、初めての産婦人科を受診した日に胎嚢確認ができたので、そのタイミングですぐに1型糖尿病の主治医に連絡しました。

1型糖尿病の主治医からは次の外来までインスリンを自己調整していいと指示をもらえました。

なので、つわり中でも食べられるものを見つけて、それを食べた時に起こる血糖値の変動を記録し、インスリンを調整していきました。

食べるものが決まりインスリンの単位数が決まれば、血糖値のことはそんなに心配せず、血糖管理に対する負担もかなり軽くなりました。

つわりが辛いときこそ行動をパターン化するのは本当におすすめです。

それでも低血糖が全く起きないとは言い切れないので吐かずに食べられる補食も見つけておきました!

ちなみに私はフルーツ味やハッカの飴ならいけたので常にそばに置いていました。

家族との情報共有は具体的に

あとは、つわりがひどいと買い物に自力で行けなくなることも起こりえます。

そうなると、家族に買い物を頼む必要があるので、食べられるものや買い置きしておきたいものを具体的に共有しておくことが大切です。

助けが必要な時だからこそ、何をどう助けてほしいのか具体的に明確に伝える努力だけは欠かさないようにしていました。

余談ですが、つわりが終わったタイミングで『一緒につわりを乗り越えたよね』と夫が話してくれたので、本当にコミュニケーションは大切だなあと実感しました。

女性側は体の変化で親の自覚が少しずつ芽生えていきますが、男性側は体の変化がもちろん起こらないので、女性と同じ意識変化は難しいのかもしれません…

ですが、サポートをしてもらうことで妊娠経過の変化を一緒に感じてもらうのは夫の意識変化に対して意味のあることだったのかもなあ…いうのが率直な感想です。

主治医に連絡するタイミングは明確に!

胎嚢確認ができた時点で、産婦人科と1型糖尿病の主治医それぞれに、連絡や緊急受診したほうがいい体調変化のラインを確認しておきました。

1型糖尿病があるからというのも勿論ありますし、つわりが悪化しすぎて倒れるリスクもあったので…

体調が悪いときこそ自己判断が甘くなるし、判断速度も落ちると思ったので、この点はしっかり確認しておきました。

緊急時の受診に付き添うのは夫になるので、夫とも情報を共有していざというときに備えました。

まとめ

かなりたくさん書いてしまいましたが、妊娠による体調の変化は本当に人それぞれだと思います。

1型糖尿病がもとからあると、他の妊婦さんより心配なことも多くなりますよね…

今妊娠初期だったり、これから妊娠を考えている1型糖尿病の方など、誰かのお役に立てたらいいな…と思います。

そして、今つわりと戦っている妊婦さんは1日でも早くつわりが終わりますように!!

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